Author archives: asano

今月の帯 卯月 2012 千花文
  • 今月の帯 卯月 2012 千花文

  • 春らしい帯を一点。「千花文」:パリのクリュニュー中世美術館に15世紀末に織られた貴婦人と一角獣をモチーフにした六枚のタピスリーの連作があります。 それぞれには「味覚」「聴覚」「視覚」「嗅覚」「触覚」の五感が表され、6枚目が「我が唯一の望みに」と名付けられています。全てのタピスリーには貴婦人 と一角獣と共に、背景に色鮮やかな小花が織り敷き詰められており「千花文」と称し当時の流行でした。その千花文をタピスリーの織感と共に織り上げた名古屋 帯です。緯色もすべてこの帯の為に染め上げました。きもの代わりに組み合わせているのは志村ふくみさんや母の自前のきもの端布です。 最近 facebook   htt[...]
今月の帯 卯月 2012 CODA
  • 今月の帯 卯月 2012 CODA

  • 4月月初の展示会用に3月は帯を準備し続けました。問屋さんにむけての発表で、4月月初それそれの問屋さんで小売店様に向け発信されます。制作中の帯から1点。「CODA」:お気に入りのツェッペリンのアルバムタイトルでは 「最終楽章」と訳されていますが、本来は「楽章終結部」。イタリア語では「尾」という意味があり、インドの刺繍からインスピレーションを!ぐるぐるとフリーハンドで刺繍された線を織物表現で。拡大図をみてもらえばおわかりになりますか?芯の線の外側にチッチッチッと線が織り上げられています。これも別糸を用い、表現しています。ちょっとしたことが上がりに大きな影響を与えます。名古屋帯、経糸 に黒う[...]
山岸幸一先生の工房へ
  • 山岸幸一先生の工房へ

  • 3月初め、山形県米沢市赤崩にある山岸幸一さんの工房へ銀座もとじの泉二社長様のご案内で、お伺いさせて頂きました。銀座もとじのお客様をはじめ、お店の方々、問屋様と共に私の長男を連れ、寒染紅花を拝見させて頂きました。昨年7月に紅花を摘み、紅花餅を作り、それを用いて極寒の夜中、ご自分で養蚕された生繭で糸を紡ぎ、染められます。一日拝見させて頂きましたが、敬服いたしました。織を生む工程が、一年の中での歳時記のように重ねられていきます。最高の地を探し、桑を植えるところから始められる。染織にかかわる工程が、自己の中で完結するすごさを分業化の中で生きる西陣の織屋の私に痛烈に感じさせてくれました。織屋を継[...]
今月の帯 卯月 2012 小花七宝
  • 今月の帯 卯月 2012 小花七宝

  • 卯月 2012 今月の帯は九寸名古屋帯 小花七宝です。初絹は2年前に織りましたが、文様の大きさと可愛らしさから、マイブームの甕覗と水浅葱の間のようなきれいな水色で新しく織り上げました。最近、良く思うことは染の名古屋帯のきれいな発色です。織物で発色のきれいな帯を創りたく、試みている色使いです。文様は料紙の二蔓唐花紋を地紋で表した上に料紙文様の小花を七宝に散らしたものです。右のきれいな浅紫のお色違いはクロワッサンプレミアム3月号で萩原輝美様が岡重さんの明るいイエローのお着物にあわせ、おあつらえいただいたものです。地紋の唐花をお着物のイエローを意識し、黄色みを帯びたうす色で織り上げ、柄の色使[...]
  • 味噌松風の耳

  • よく手土産に大徳寺のそばにある松屋藤兵衛で紫野松風を買うことがあります。松風は大徳寺納豆の入った味噌風味の焼き菓子ですが、当然、お客様へのお土産なのですが、運がよければ写真のような端を切ったものを集め販売されているときがあります。売り切れが多いので、今までは朝一番ならあるのかと思っていたのですが、よくよく考えてみるとその日の焼いた松風の耳を集めているので、当然、夕方の方があるのではと。。。 ここ数回、夕方に伺うと耳を集めたのがあり、顔がほころんでしまいました。 もっとも、これだけ買いに行くのは勇気がいって、いつもお土産と共にしかよう買いません。ぜひ、皆様も夕方に行ってみては[...]
  • 「不易」展 MOVIE Fueki:textiles in praise of shadows

  • 昨年4月、創業30周年を記念し織楽浅野にて「不易」展を開催いたしました。 遅くなりましたが、その時に制作いたしましたVIDEOをHPにて公開しております TOPページの|Movie|からお入り下さい。よろしくお願いいたします。 また織楽浅野Facebookページでも情報発信しております。ロゴからチェックしてみて下さい。[...]
  • 花揃え

  • 先日、吉岡幸雄先生の工房を訪ねました。昨年春の御講演時に、東大寺のお水取りの造り花の為に紅花を染めるところを一度、拝見したいとお願いしておりました。念願叶い、実現することができました。工房へお伺いするのはこれが四回目、前回は2003年で9年前の事でした。国宝である法隆寺四騎獅子狩文錦の復元されておられた空引き機を見せてもらう為でした。完成時は巾1m39㎝、高さ2m50㎝の壮大な大きさです。ジャガードを使わずに、機の上に人が乗り、経糸を引き上げ文様を操作する大変なものです。その時のもようは吉岡先生のHP http://www.sachio-yoshioka.com/blog/2003/0[...]
  • 幼な木

  • 亀末さんへ行った際に、ご主人から説明を受けました。ご主人が仕事を継いだ頃、作ったお菓子で「幼な木」と銘々されています。その当時の思い出が詰まった ものでしょう。白小豆のつぶあんのおやきのようなもので非常に上品な甘さです。使っている白あずきを頂きました。日頃、普通のあずきや暮れの大納言を見て いると「小さぁ」とびっくりしました。丹波の方で作って頂いているとのこと。こしあんでしたら大丈夫なのですが、つぶあんでは皮の残りが口に当たるようで は良くなく、材料の厳選が必要で1俵(30㎏)ほどで作れるだけということでした。物創りは材料の出会いと吟味とかんじさせられたお菓子です。[...]
今月の帯 如月 2012 アールデコ唐草
  • 今月の帯 如月 2012 アールデコ唐草

  • 今月は「アールデコ唐草」名古屋帯です。ヨーロッパの古い壁紙というかプリントされた紙をモチーフにアレンジしています。主題の唐草はイタリアに見られる唐花からどんどんシンプルに意匠化していったものだと思います。この素材に出会ったとき、一番面白く映ったのは主題の唐草ではなく、バックとしてつめられている幾何文様でした。この幾何文様をどのように表現するのかが、重要なポイントです。強調すればさわがしくなり、なければものたりない。。。どんどん重ねていくのではなく、静かな中にもディテールの面白さ、その表現につきるかと思います。三枚目は配色違いです。これでも白よごし系6色使い、織り上げています。[...]
  • Trip to India 印

  • 昨年11月末からインド:ニューデリー・アーメダバード・ジャイプールと三都市を1週間訪問してきました。父がインドへよく行き、色々な染織品を買い求めておりました。興味はあったのですが、さすがに56歳のインドデビュー、不安な面が少々、しかしこれも何かの縁、次のチャンスは無いと旅立つこととなりました。染織の勉強はもちろんなのですが、事前に調べれば調べるほど、建築の面白さが目につきます。現代もさまざまな宗教が存在するインド、それぞれの宗派が残す建物にはものすごい祈りの強さを感じます。インドは漢字表記すると印度。「印」という言葉をこんなに強く意識したことはありませんでした。さまざまな思いを[...]
  • ジャクソンポロック展in愛知県立美術館

  • 1月21日、ジャクソンポロック展を見に行ってきました。1950年代の現代美術に大きく影響を受けました。一番の驚きは私が生まれた時期にこれらの作品群がこの世に存在していたことです。そして知ることはできませんが、60年前、絵の具のにおいと共にリリースされ世に問いかけた時と今、振り返るように見る事との違いを感じたりもします。今回はドリッピングされた絵の具と言うよりペンキの白が経年変化によって、ずいぶん輝きを失っているように感じました。書を彷彿させる横長の作品の用紙が2枚合わせで、その耳のズレ、繋ぎあわせの跡、収縮によりしわしわになったエナメル塗料の表面など興味深く、晩年の白黒の作品は見たときにすぐ、[...]
まだ途中ですが絣表現で織を試験しています。
  • まだ途中ですが絣表現で織を試験しています。

  • まだ商品としては製織しておらず、試織の段階でのおひろめです。表現方法を模索する中、大島などの細かい絣調子を織物で表現したら、どんな感じ?というのが始まりです。ドットの無地の織物が最初の一歩で実はこれが今回一番大事です。どの織表現で進めるか?かすり調の細かい模様表現を織り出せる?まずこのような問に対しての答えが作れるか、です。右上に見えるのは裏です、ドットの二色使いを確認して頂けると思います。この表現を確認した後、どのような文様にすればと考え、イタリアの華紋の線調子のデザインを選び、大きさなど整え送りなどを決め、進めて行きます。織物の約束事は紋図と呼ばれる方眼紙のような計紙の上に重ねていきます。[...]