織りを楽しむ心をコンセプトにし、物創りに重きをおいた織屋を目指して
平成二十二年十二月、おかげさまで織楽浅野は創業三十周年を迎えることができました。
ステイタスのきものから自分らしくありたいと願うスタイルのきものへ。
大きくきものへの意識が変化するなか、織楽らしさを世に問い続けてまいりました。
過去、「陰翳礼讃」を基に、「開白」、「久遠」、「織又織」と個展を開催してまいりました。
これらはすべて販売目的ではなく、ブランドとしての「織楽浅野」
また商売では伝えきれない魅力を感じ取ってもらえればという願いからです。
今回の展覧会タイトルの「不易」は松尾芭蕉の理念に
「不易を知らざれば、基立ちがたく、流行を知らざれば、風新たにならず」とあります。
変るべきものが何であり、変るべからざるものは何か。
織楽浅野が求める伝統の中での新しい美しさ。その答えがこの言葉の内にあると思います。
これからの十年、二十年に向けての進むべき道を求めて
「不易」の理念とともに京都 織楽浅野にて個展を開催いたします。
時をこえ、織楽らしさがあふれる帯ときものをしつらえのなかでその見立てを楽しんで頂けたらと思います。
そして三十周年記念講演会「発心」を行います。
講師の先生には先代のころよりお付き合いのございます染織史家の吉岡幸雄先生。
また提案されるそのスタイルの美しさに魅了されるきもの研究家の森田空美先生。
両先生に御講演を賜ります。皆様とともに学ぶ機会を持つことができればと願っております。
強い意志を持って「点」を打ち、世に問い続けていかなければ
それが「線」になり、「面」となって花開かぬと思います。 宜しくお願い申し上げます。